■国分寺の四季/各地の国分寺風景5

【備中国分寺】
遠景からの備中国分寺
写真−遠景からの備中国分寺

国指定史跡 備中国分寺
 備中国分寺の寺域は東西約160m、南北約180mで周囲には幅1.2〜1.3mの築地土塀がめぐらされており、寺域内には南門、中門、金堂、講堂、塔などの伽藍が、配置されていました。昭和46年に岡山県教育委員会が実施した、発掘調査によって、南門跡、中門跡、建物跡、築地土塀などが確認されていますが、金堂跡や講堂跡は現在も寺の境内地のうちに含まれており、その位置や規模などは明らかでありません。
 五重塔は、江戸時代後期の文政四年(1821)に造られ、奈良時代の七重塔とは別のところに建っています。総高約34mで三層までは総欅造りですが、四・五層は松材が主体となっています。
 心柱は大面取りをした松材が用いられており、床下の礎石から塔の中心を貫いて相輪に達しています。初層の四面、頭貫の上には十二支の禽獣彫刻はめこまれており、また尾垂木の上には龍の彫刻なども施されています。内陣には仏壇を設けて、象、馬、鳥などの動物に乗った金剛界の五智如来像(大日、阿弥陀、宝生、阿しゅく、不空成就各如来像)が安置されています。

備中国分寺五重塔 備中国分寺の山門
写真−備中国分寺五重塔と備中国分寺の山門 

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